四畳半神話大系 読了
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2012/09/01
- メディア: Kindle版
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TwitterかFacebookかで友人が感想を書いていて(内容は覚えていない)、面白いタイトルだなーと気になっていた作品。本屋に立ち寄った時に衝動買い。
妄想してないで、とっとと恋路を走りやがれ!私は冴えない大学三回生。バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、現実はほど遠い。できればピカピカの一回生に戻ってやり直したい! 四つの平行世界で繰り広げられる、おかしくもほろ苦い青春ストーリー。
四部仕立てで4つのパラレルワールドを展開するという構成ははじめての体験で、最初は少し戸惑いましたがすぐに惹きこまれてしまいました。それぞれの話で少しづつリンクする箇所があり、読み進めれば読み進めるほど新たな発見があって面白かったですね。
作品の舞台が地元の京都ということもあり、出てくる通りやお店、地名に馴染みがあったのも物語に没頭しやすかった要因かもしれません。 ただまぁ僕は大学にも行ってなければ一人暮らしもしたことがないので、主人公の境遇には感情移入できませんでしたが…
この作品の中に出てきた一節ですが、どうやら僕はこういう文章が好きなようです。
今ここにある己を引きずって、生涯をまっとうせねばならぬ。 その事実に目をつぶってはならぬ。 私は断固として目をつぶらない所存である。 でも、いささか、見るに堪えない。
次は同じ作家の「夜は短し歩けよ乙女」を読む予定。
P.S. 明石さんの「むにゅっとしてました、むにゅっとしてました」にあっさり陥落したのは秘密です。