FROM ME TO YOU

oh my bizarre life !!

「潮騒」を読了

潮騒 (新潮文庫)

潮騒 (新潮文庫)

文明から孤絶した、海青い南の小島――潮騒と磯の香りと明るい太陽の下に、海神の恩寵あつい若くたくましい漁夫と、美しい乙女が奏でる清純で官能的な恋の牧歌。人間生活と自然の神秘的な美との完全な一致をたもちえていた古代ギリシア的人間像に対する憧れが、著者を新たな冒険へと駆りたて、裸の肉体と肉体がぶつかり合う端整な美しさに輝く名作が生れた。

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11月25日は三島由紀夫の没後50年ということで本棚から引っ張り出してきました。僕は「日本語が一番綺麗な作家は誰か」と聞かれると迷わず三島由紀夫をあげるくらい三島由紀夫の文章が大好きで、つい折りをみて読み返してしまいます。仰々しいわけでも難しい言葉を使っているわけでもないのに、すっと頭にはいってきて、まったくストレスを感じないんですよね。本当に美しい。

さて本題。僕はもともとハッピーエンド物が大好きですし、主人公である新治が初江との出会いや逢瀬を経て人間として成長していく姿はある意味ボーイミーツガールともいえますし、この「潮騒」は三島作品だけでなく、これまで読んだ本の中でもとても好きな作品です。

本作屈指の名シーンである観的哨の逢瀬の瑞々しさや初々しさは何度読んでも心地よいものですね(ふと、新海誠の「言の葉の庭」の東屋のシーンを思い出しました)

歌島の舞台になった「神島」にも一度足を運んでみたいなと思っています。コロナが落ち着いたら機会を作っていけるといいのですが・・・

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