FROM ME TO YOU

oh my bizarre life !!

「西の魔女が死んだ」読了

西の魔女が死んだ (新潮文庫)

西の魔女が死んだ (新潮文庫)

ラスト三頁でかならず泣ける!という帯の謳い文句に惹かれて購入。おばあちゃんっ子には色々な意味でオススメできない一冊。 全く知らなかったのですがこの作品、映画になっていたんですね。映像化すると綺麗だろうなーと思ってはいたのですが、まさか実写化されているとは思いませんでした。

「西の魔女」とは、中学生の少女・まいの祖母のこと。学校へ行けないまいは、田舎の祖母のところで生活することに。まいは、祖母の家系が魔女の血筋だと聞く。(中略)まいは自分も魔女になりたいと願い、「魔女修行」を始める。この「魔女修行」とは、意志の力を強くし、何事も自分で決めること。そのための第一歩は規則正しい生活をするといった地味なものだった。野苺を摘んでジャムをつくったり、ハーブで草木の虫を除いたりと、身近な自然を感じながらの心地よい生活が始まる……。

少しスピリチュアルな雰囲気もある今作。イギリスの田園風景や読後感は星の王子さまと似ているかもしれません。あくせく時間に追われ仕事に追われ、様々な圧力に追われている中で「本当に大切なものはなんだろう」と問いかけてくるような気がしました。

紅の豚のジーナが住んでいた家(サツキとメイの家は古すぎるでしょうか)のような静かな一軒家で、英国人のおばあちゃんがハーブを育てたり野いちごを狩ったりする風景はまさにジブリそのものといった所。読んでいる間はずっとジブリのBGMが脳内再生されていました。

これまであまり読んだことになかった作風の本作ですが、こういう優しい気持ちにしてくれる小説というのも中々いいものですね。 読み始めるまではオズの魔法使いのスピンオフ?と思ってたのは秘密です(笑) (ドロシーの家の下敷きになったのは東の魔女でしたっけ。劇団四季ウィキッドの原作?とか想像してました)

映画版の公式ページを見てみましたが、サチ・パーカー演ずるおばあちゃんが僕の想像とピッタリなのにも驚きましたが、ゲンジ役がキム兄こと木村祐一氏という配役に思わず吹き出してしまいましたw